しんとうの感想

徒然なるままに四方山話

デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士

NHKの前後編のドラマを観ました

仕事と結婚に失敗した荒井尚人
家族や恋人に心を開けないでいるのだが、生活のため唯一の技能を活かして就職活動をはじめる
その技能とは“手話”
彼は耳が聞こえない両親をもつコーダ(Children of Deaf Adults)だったのだ
そして彼は手話通訳士として働くことに
やがて仕事にも慣れ、新たな生活を送りはじめた尚人のもとに届いた依頼は法廷でのろう者の通訳
この仕事をきっかけに、尚人は自身が関わった過去のある事件と対峙することに
現在と過去、2つの事件の謎が複雑に絡みはじめる…

という、あらすじ

 

見応えのあるドラマでした
手話がドラマの重要なテーマであるためかあまりBGMが流れない展開でしたが
それによって場の緊張感や登場人物の心情が際立っていたように感じました

 

主演の草彅剛さんの抑えたトーンの声音と穏やかな表情が
物語の雰囲気にあっておりすごく良かったです

 

「どうせ聞こえない」からと手話や聾者をバカにする若者たちがいるファミレスでのシーン


聾者の窃盗事件容疑者が「くり返すな。バカじゃない」というまさしく声にならない叫びをあげるシーン


この二つのシーンは特に印象的でした

 

意思疎通・コミュニケーションが上手く出来ないという事は
「差別」を生むきっかけとなりうる要素のだと感じました

 

私自身は聾者の方とコミュニケーションをとることは
ほぼないのですが
外国籍の方と話す機会はそれなりにあります

 

それぞれ
流暢な日本語を話される方
片言の日本語を話される方
日本語が全く分からない方
が、いらっしゃいます

 

流暢な日本語を話される方は当然、コミュニケーションが取れます

日本語が全く分からない方とはお互いが努力しあうことが出来ます
途中で諦めてしまうこともありますが

片言の日本語を話される方とのコミュニケーションが難しい

 

私自身、外国語を話せる訳ではないので日本語を話すしかないのですが
分かりやすい言い回しを使おうとは心掛けるのです
ゆっくり、簡単な単語を選んで話をする
言い回しが子供に対して話しかけるようになってしまいがちで
それでも上手く内容が伝わらないことも多いです

 

こうなると相手が「バカ」だからだと結論付けてしまうのだと思います
自分のコミュニケーション能力の低さ(この場合は語学力)を差し置いて

 

改めて自分自身の立ち振る舞いに気を付けようと感じました